東京芸術祭ファーム2021テーマ「都市の価値/Why Cities?」
東京芸術祭ファームの前身であるAPAF(Asian Performing Arts Farm)では、昨2020年 “Anti-body Experiment” というテーマのもと、オンラインの可能性とリアルな身体を捉え直し「集まれないこと」への抗体を作る実験を行いました。今年の東京芸術祭ファーム2021では、COVID-19の感染(拡大/収束)状況の違いが残る世界を背景に、 “都市の価値/Why Cities?” というテーマを掲げます。これは国や地域ごとに固有のキャラクターを持ちながらも、経済や効率、消費と生産、そして感染症拡大リスクという共通のイシューを持つ「都市」をめぐる、これからの生き方についての問いかけです。何が変わって、何が変わらないのか。私にとって。私たちにとって。あなたにとって。あなたたちにとって。様々なサイズや距離によっても揺らいでいく「価値」は誰のものなのか。プログラム参加者も観客も、ファームを訪れる異なる者たちで共に考えるためのトリガーです。
東京芸術祭ファームディレクター 多田淳之介